今年は新型コロナウイルス感染症で騒がしかったですが,生活範囲が自宅と職場の往復だけ,場合によっては自宅だけになったので,ある意味例年より変化が減ったというなんともアレな年でした.そして,手洗いとマスクと人に合わないおかげで体調も全然悪くならなかったという.
書いた日: 2020年11月7日
試しにRaspberry Pi 4(Cortex-A72, ARM v8, 4コア, 1.5 GHz)の8GBメモリモデルを購入して量子化学計算ベンチマークを取ってみました.使用ソフトはGAMESS(2020 R2)で,コンパイラはgfortranとgcc,BLASはOpenBLASを使いました.比較対象はEPYC 7551P(Zen, 32コア, 2.0 GHz)の4コアを使用したもので,コンパイラはifortとgcc,BLASはintel MKLです.計算内容は各分子の構造最適化+振動数計算(BOP/6-31G(d)レベル)です.
molecule | Cortex-A72, Timing/s | EPYC, Timing/s | ratio |
---|---|---|---|
Methane, CH4 | 62.9 | 33.0 | 1.91 |
Ethane, C2H6 | 340.4 | 149.5 | 2.28 |
Butadiene, C4H6 | 1542.9 | 427.2 | 3.61 |
Benzene, C6H6 | 3197.8 | 670.8 | 4.77 |
分子サイズが大きくなるにつれて計算時間の差が開いていきます.まあ,システムの消費電力は5倍どころの差ではないので電力効率だけだとRaspberry Pi 4のほうが良いのでしょうけど…….
書いた日: 2020年10月10日
機能的にはOpenMP並列のRI-CCが入っただけのようです.
Linux版のFirefly 8.2.0,Zen2のCPUだと動かないですね…….
書いた日: 2020年7月4日
今回のリリースでついにGAMESSもLibXCを使うようになりました.対応しているのは今のところ基底状態のみのようですが.
書いた日: 2020年6月23日
TOP500やHPCG,Green500が更新される時期になりました.TOP500とHPCGでは前評判の通り理研/富士通のArmベースのスパコン,富岳がトップになりました.いずれも2位に大差をつけています.一方,Green500は日本のPreferred Networksが開発した深層学習プロセッサMN-CoreとXeon Platinumを搭載したマシンです.
というわけで,日本のハードウエア技術はまだまだ健在なようです.
HBM2がついたCPUでin core計算してみたいですが,流石に32GBだと出来ることが少ないかなという感じも…….
そして深層学習用なので半精度用と思われるMN-Coreが乗ったマシンが,なんで倍精度が必要なGreen500でTopになっているのでしょうかね…….信じられないくらい高性能なのかライブラリが良いのか.
結局欧米のようなことにならずにまた日々が再開されていく模様.
新型コロナウイルス感染症の状況,東アジアに比べると欧州,米国があまりにひどいのですが,一体何が違うんですかね.
書いた日: 2020年3月5日
一週間前にリリースされていました.SCAN汎関数やrevM06(-L)汎関数が追加されたようです.
書いた日: 2020年1月2日
昨年は16コアのRyzen 9 3950Xが発売になり,量子化学計算を手軽に行える環境が整いつつあります.今年は記事を2回位書けるくらいの余裕があると良いのですが.